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宇宙戦艦ヤマト de 絵日記

宇宙戦艦ヤマトのイラスト・漫画・感想。40代反抗期も終焉、こんにちは更年期!

○○しないと出られない部屋(2202古代×雪)

2019.02.09
前作の雪ちゃん絵に沢山の拍手いただきありがとうございます^^
(拍手コメのお返事はまた後日)

イラストも描きたいのですが、7章前にやっておきたいネタがありましたので久しぶり(約1年ぶり)にSSです。
もっと文才があればいいのにねぇ^^;



■○○しないと出られない部屋(2202古代×雪)

過去も現在も未来も全部ひっくるめて、君が欲しい。
※6章(22話)鑑賞後推奨。


やっと二人きり_キス3

バレンタインだから甘エロくしようとしたのだけど・・・
全ての予想を覆すラスト!




ガトランティスとの最終決戦に備え大改修中のヤマト艦内。
ヤマト戦術長の古代は、主幹エレベータ内で目を伏せ短く息を吐いた。

 雪…

慌ただしい喧騒から離れた時、いつも頭に浮かぶのは彼女のことだ。

(コダイ・・・サン?)
古代の良く知っている形の良い艶やかな唇から発せられる他人行儀な声色。

(アナタは誰?)
フラッシュバックする怪訝な顔。

なんで?
この戦いが終われば雪との幸せな未来が待っている、そう信じていたのに。
俺には神様の姿が見えない。
神様・・・いや、魔法使いの魔女でもいい。これが理想だけでは変えられない現実というのなら・・・ほんの一瞬でもいい。魔法をかけて雪の記憶を取り戻してくれないか。
そうしたら僕はきっと戦えるから。この戦いに勝ってみせるから・・・


直後。ピコーンという電子音と共にエレベータの扉が開く。

「あっ・・・」

扉の前に立っていたのは、今まさに思考の中心にいた人物、雪。
気まずさから二人は互いに目を逸らした。

そこにあるのは、神頼みなんかしても何一つ変わらない冷たい現実。

でも。

古代はエレベータから逃げ出さなかった。
彼女もまた力強く踵を鳴らし一歩前へ。

そして、二人を載せたエレベータの扉が完全に閉じられたその瞬間。
世界は真っ白な霧で包まれた・・・

◇ ◇ ◇

白い霧は、古代と雪以外のすべての存在を消し去った。
視界も音も遮断された異空間で身構える二人。
そこへ突如として、幼子のような笑い声が響く。

A:ふふふっ。
B:今日はおもしろい客がきた。

A:不朽の名作、日本アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」の主人公にして昭和最大のバカップル、古代進と森雪。
B:そのリメイク版のそのまた続編の二人。その二人にひと時の魔法を。

「誰だ?姿を見せろ!なぜこんなことをする?」
咄嗟に雪を後ろ手に庇いながら、古代が叫ぶ。

A:我らはエレベータの記憶装置。ただ起こったことを記録するだけの存在。
B:魔法をかけたのは我らではない。魔女だ。

「魔女?」

A:二次創作という妄想を所かまわず吐き出し人を惑わせる「異次元の狼」ならぬ「二次元の魔女」。
B:魔女は願いに応え魔法をかけた。
A:ここは次元の狭間『キスしないと出られない部屋~白い霧ver.』

「はぁ?何だって!?」

確かに俺は雪の記憶が戻るよう魔女に願ったかもしれない。
だが、それとこの悪趣味なお遊びと一体何の関係があるというのか?
健全男子の俺にはサッパリわからない。

「わかる・・・ゲームよ。ゲーム。二人がキスをすればこの空間から解放される・・・そして私の記憶も戻る・・・そういうことね」

A:ご明察。願いが叶うかどうかは君たちの・・・次第だ。
B:では・・・我らはAIを切断し記憶装置に戻るとする・・・ギギギ・・・プツッ

◇ ◇ ◇

「ちっ、肝心なことはわからずじまいか・・・でも、ここから出ること自体は難しくなさそうだな」
今まで大帝や透子によって散々試された“悪魔の選択ゲーム”に較べれば、記憶を失っているとはいえ雪にキスするくらい簡単な事だ。

だが、古代が振り向いた先にあったのは、耳まで真赤に染め上げて俯く雪の顔。
そうか、今の彼女にとっては今回が“初めて”になるのか。
もちろん実際の古代と雪はアレやコレやと大いに経験済みなのであるが、彼女にはその記憶がないのだ。

「なんか・・・ごめん・・・」
「ううん。婚約者同士だったなら、当然そういうこともしてたよね・・・だから、気にしないで・・・今はとにかく此処から早く出て元の世界に戻らないと」

これまで「彼女の過去」については極力考えないようにしてきた。
この4年間の想い出とその先の未来さえあれば。
それだけで充分自分たちは幸せだと。
どんな困難にも立ち向かい、前に進むことができると。

だから、ただ絶望した。
4年間の記憶を無くしてしまった雪と・・・未来なんて描くことはできない。
そう思い込んで、君を避けた。

でも、君は。
エレベータの中へ一歩踏み出してくれた。
今だって・・・躊躇する僕の背中を迷わず押してしまう。
自分だって決して楽な状況でないにも関わらず。

僕の知る「森雪」はいつだってそうだ。過去も現在も未来も。ずっと変わる事なく。

古代の心の中に彼女への愛が沸々と湧きあがってくる。
彼女を手放すなんてできるわけがない。

「違う。そうじゃない」

古代は戸惑い気味の雪をそっと抱き寄せると、きっぱりとそう言った。
雪は大人しく腕の中に納まったまま古代と目を合わせる。

「僕はね、ここから出るための形式的なキスでも、記憶の中の君に重ねるキスでもなく、今ここにある君とキスをしたい。もし・・・無事この空間から出ることができて4年間の記憶が戻るなら、取り戻した過去と現在の記憶は失われてしまう可能性が高い。だから、その前に了承を得たい。過去の君を好きになってもいいですか?」

「ええっ?」

「過去も現在も未来も全部ひっくるめて、君が欲しい。結婚してください」
「・・・は、はい」
一瞬たじろいた雪ではあったが、高鳴る胸の鼓動と古代の勢いに気圧され思わずそう答えてしまっていた。しかし、後悔はない。最初こそ戸惑ったものの段々とこの古代という男に惹かれていってしまっているのは動かしようのない事実なのだから。

「随分スムースに言葉がでるのね。手つきもなんか慣れてるわ・・・」
「トータル3回目だからな。これから先も必要なら何度だって言う覚悟はできてるよ」

抱きよせた体を少し離し、右手の指先で雪の長い睫毛や頬にかかる髪を優しく梳く。

「誓いのキスを・・・」

互いの引力に引き寄せられるかのように、ごく自然に閉じられる瞳と重ねられた唇。
そのしっとりとした感触と温もりを充分堪能した後、古代は名残惜しそうに唇を離した。
離れる時、唇が少し震えていたかもしれない。

そして・・・

「古代・・・君?ここは何処・・・私、透子さんを助けようとして、それから・・・」
「ゆ・・・雪ぃっ!!」

白い霧が次第に晴れていく。
それと同時に彼女の記憶も入れ替わったようだ。
記憶の両立とはならなかったが、それでも古代は嬉しさを抑えきれず、彼女をギュギュウと抱き締めた。

「記憶が戻ったんだね、良かった・・・本当に」
「ちょっと、古代君?どういうこと?え?え?」
雪をお姫様抱っこした古代は、その場でクルクルとステップを踏んで笑った。

流れるBGMは「ヤマトぬか喜びのテーマ」
ん?ぬか喜び?


不吉なパイプオルガンが静かに響く。
そして・・・霧の中から徐々に姿を現したのは、四方を白い壁に囲まれた何もない部屋。
上部には「S●Xしないとでられない部屋」とデカデカと書かれており、「彗星帝国登場のテーマ」が容赦なくドコドコと鳴り響いた。

ああ、これが本体か、いや本命タイトルだったか!!

「ホーホッホッホッホ・・・!」
「誰だ貴様は!」
いきなりの高笑いで壁全面に大投影された白髪の女のホログラムに古代が吠える。

「ここまでは朴念仁ながら実にあっぱれ。よくやったと褒めて差し上げましょう」
「・・・あんたが二次元の魔女か?俺たちを一体どうする気だ?早くヤマトに返せ!」

「ふふん、魔女があの程度のヌルイ描写で満足するとでも?」
「ぐぬぬ・・・確かに」

「わかったらサッサとお題目を実行に移すことね。記憶の戻った二人なら簡単なことでしょう?ではごゆっくりとお楽しみ遊ばせ・・・」

ホログラムが消えた室内でお姫様だっこのまま目を合わせる古代と雪。
「ん、まぁ、久しぶりだし・・・それもいいか」
「そうね・・・今日は巷ではバレンタインらしいし、頑張った古代君にご褒美あげちゃおっかなぁ」

その後二人がナニをどうして元の世界に戻ったのか、それは魔女しか知らない秘密。
そして後日、エレベータの記憶装置(監視カメラ)のデータが何者かによって抹消されるという事件が起きたが、それは戦術長と船務長の厳命により内々に処理されたという。



-完-  

2019.2.9
ようこん

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テーマ:宇宙戦艦ヤマト2202 - ジャンル:アニメ・コミック

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この記事に対するコメント

少しの違いなのに
ようこんさんの絵は3度目のプロポーズをした瞬間に見えて、7章予告13秒目の画像は「きっと勝ってね」または「これが二人の結婚式だ」に、自分には見えてしまう。
雪の目の開き方、二人の口の少し開いている/閉じている(微笑んでいる?)の違いのせいなのか・・・?
【2019/02/11 18:42】 URL | ハイクリア #- [ 編集]

Re: 少しの違いなのに
私のイラストは挿絵ように明るい感じで描きましたが、PVの方は少し疲れ気味というか薄幸感ありますよね^^
背景が金色になっていたりはしないので古代も雪もちゃんと生きてるとは思うのですが^^
同じ絵でも縮小しただけでニュアンス違ってみえるくらいなので、ホント微妙な所・・・。それが面白くもあるのですが時々終わりのない修行道になっちゃうのがツライです^^
【2019/02/11 20:49】 URL | ようこん #- [ 編集]


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